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直列と並列システム稼働率の計算術

4分43秒 | ハードウェア基礎FE

基本情報技術者試験の頻出テーマを解説した音声コンテンツです。

トランスクリプト(字幕テキスト)

さて、今回はシステムの稼働率について、皆さんと一緒に少し深く探っていきましょう。 手元にある資料を見ると、機器の繋げ方、えっと、直列か並列かで全体の信頼性が全く変わってくると。 これ、面白い思考実験で考えられそうですね。例えばここに90%の確率で正解するAIが2つあるとします。 2つとも正解しないとダメな場合と、どっちか1つでオッケーな場合。全体の正解率ってどう変わると思いますか? いや、この問いはすごく良いポイントを突いてるんですよね。というのも、多くの人が直感で考える答えと、 実際の計算結果が、まあ、ちょっとズレるんです。なんとなく90%くらいかなって思っちゃいますよね。 思います、思います。平均をとるような感覚で。そのズレ、ぜひ体験してみたいです。ではまず、直列の方からいきましょうか。 2つのAIが両方とも正解しないとダメという、厳しい条件ですね。 えーと、これは単純な足し算とかじゃなさそうだし、もしかして、確率同士を掛け合わせるとかですか? あ、素晴らしい。その通りです。直列システムの稼働率は、各要素の稼働率を、そう、単純に掛け算します。つまり、0.9かける0.9で、 0.81。ええ。正解率は81%になります。 えっと、81%に下がっちゃうんですか?90%のものを2つ使っているのに。 そうなんです。もしこれを3つ直列にしたら、0.9の3乗で約73%。どんどん信頼性は落ちていく。 うわあ、なるほど。まさに資料にある「鎖は最も弱い環で切れる」という言葉が本質でして、 直列だと構成要素が増えるほど故障しうる弱点が増えてしまう。だからシステム全体としてはかえって脆くなっていくんですね。 直列だと脆くなるのはよく分かりました。でもそうなると、逆が気になります。どうやって90%の部品から99%の信頼性を持つシステムを作るのかと。 それがもう1つの、並列っていう考え方なんですね。ええ、そこが設計の面白いところです。 並列、つまりどちらか一方が動いていればオッケーという場合、今度はちょっと逆の発想をします。 逆の発想を? はい。両方とも同時に失敗する確率を考えるのが近道なんです。 1つのAIが失敗する確率は、えーと、10%ですよね。100%から90%を引いて10%。はい。 じゃあ、2つが同時に失敗する確率は? はあ、なるほど。その失敗率同士を掛け合わせるのか。10%かける10%ってことは、たったの1%ですか? その通りです。システム全体が完全にダメになる確率が、たった1%しかないと。ということは、全体が機能する確率は100%からその1%を引いて、99%。 なるほど。だから飛行機のエンジンって必ず複数あるんですね。1つが止まってももう1つがバックアップになる。あれがまさにこの並列だったとは。 ええ、まさに。その考え方を専門的には「冗長化」と呼びます。バックアップを用意することで、個々の部品の信頼性を超える、すごく頑丈なシステムを構築できる。 資料の言葉を借りるなら、まさに保険が増える感覚ですよね。いやあ、これは面白い。では今回の要点を整理しておきましょうか。 皆さんが覚えておくべきは2つですね。まず直列は掛け算。弱点が増えるイメージで、信頼性が単体より下がってしまう。 そうです。そして並列は1から故障率の掛け算を引く。こっちは保険が増えるイメージで、信頼性は単体より劇的に上がる。 はい。このシンプルな知識が航空機はもちろん、巨大なデータセンターの電源とか銀行のシステムとか、本当に私たちの生活を支えるあらゆる場所で活用されています。 この計算の上に、現代社会の信頼性が成り立っていると。そう言っても過言ではないと思います。 繋ぎ方ひとつでシステムの信頼性は天と地ほど変わる。直列は脆さ、並列、つまり冗長化は頑丈さを生むと、非常にクリアになりました。 はい。最後にひとつだけ思考を広げてみませんか? おっ、何でしょう。 今回は機械のシステムを見てきましたけど、この直列と並列の考え方って、人間のチームとかプロジェクトにも応用できるかもなと。 常に誰かがバックアップできる並列な態勢がいつも最適なのか。それとも、ひとつひとつの工程を完璧にこなす専門家が連なる直列な態勢が求められる場面もあるのか。 ご自身の仕事とか生活の中で、この視点から物事を捉え直してみるのも面白いかもしれませんよ。

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