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IPアドレスは住所でポート番号は部屋番号

11分04秒 | NWIPアドレスFE

基本情報技術者試験の頻出テーマを解説した音声コンテンツです。

トランスクリプト(字幕テキスト)

あなたが今この配信を聴きながら同時にブラウザで何か調べ物をしているとしますよね?で、バックグラウンドではメールソフトが新着メールをチェックしてるみたいな。 これって全部あなたのコンピューターとたった一本のインターネット回線でつながってるわけじゃないですか。不思議に思いません? 同じ回線を通ってくるウェブサイトのデータとかメールのデータ、それにこの音声データがどうして混ざらずにちゃんとそれぞれのアプりに届くんでしょうか。 ああ、いい視点ですね。それまさにインターネットの交通整理のその仕組みそのものについての問いなんですよ。交通整理ですか? ええ、IPアドレスを使えば相手のサーバーって、まあ建物まではたどり着ける。でもその建物の中で行われているものすごい数の通信を一体どうやって裁いているのか。 今日の話の核心はまさにそこにあります。なるほど。頂いた資料を元にその謎を解く鍵、ポート番号の役割を今日は少し深く掘り下げてみましょうか。 ポート番号。聞いたことはありますけど、正直単なる数字の羅列っていうイメージでした。なぜそれが必要なのかという本質に迫れるのは楽しみです。 ではまず基本のキからお願いします。このポート番号っていったい何なんでしょうか?はい。じゃあ資料にあるあのすごく秀逸な例え話から始めましょうか。 お願いします。もしIPアドレスが巨大なマンションの住所だとしたら。はい、住所。そうするとポート番号はそのマンションの中にある部屋番号、 あるいは受付の窓口番号に当たるわけです。ああ、なるほど。住所と部屋番号。確かに建物に着いた後、何号室に行くかまで指定しないと手紙って届かないですもんね。 まさにその通りです。このアナロジーがもう全てと言ってもいいくらいで、通信データを正しいサービス、つまりアプリケーションに届けるための最後の目印。それがポート番号なんです。 なるほどなあ。じゃあ今日のキーワードはもう決まりましたね。IPアドレスは住所、ポート番号は部屋番号。リスナーの皆さんもぜひ覚えてください。 ええ、素晴らしい。それが基本です。で、ここからが面白いんですが、特に有名で誰もがよく使うサービス。例えばウェブサイトとかメールとか。 はい。そういうものには世界共通で予約席としての番号が決まってるんですよ。予約席ですか?つまり例えばウェブサイトが見たいと思ったら、 世界中の誰もが同じ番号の窓口を訪ねるっていうことですか?おっしゃる通りです。それがウェルノウンポートと呼ばれるもので、 番号で言うと0から1023番までがそれに該当します。ほう。ウェルノウンポート。でも、その予約席って一体誰が決めてるんですか? なんかインターネットの神様みたいな人がいるんでしょうか。神様はいませんが、IANAというインターネットで使う番号を世界的に管理している組織があるんです。 IANA。ええ。彼らがこの番号はこの用途に使いましょうねというガイドライン、まあお約束を定めているわけです。 なるほど。法律みたいに絶対じゃないけど、みんながそのお約束に従うことでインターネットの秩序が保たれてると。そういうことです。 技術的にはウェブサーバーをメール用の25番で動かすこともできます。でも世界中のブラウザはウェブサイトは80番にあるはずだと思ってアクセスしてくるので、 誰もあなたのサイトには辿り着けない。世界共通のお約束に従うことがいかに重要かってことですよね。いやあ面白いですね。 ではその中でも特に重要で、試験なんかにもよく出るお約束の番号、いくつか見ていきましょうか。お願いします。ここが正念場ですね。 数字苦手なんですけど。大丈夫です。資料にある語呂合わせが秀逸なのでそれで覚えられます。行きますよ。 まずはウェブサイトの基本形、暗号化されてない昔ながらの接続です。これは80。80。HTTPです。 80番HTTP。これはキリが良くて覚えやすいですね。次に今や主流になった鍵マークがつく安全な接続。これが443。 443。HTTPS。覚え方は443と素早く暗号化。ああ、ささっと、なるほど。語呂がいいですね。443でささっと。 ええ。続いてメールです。まず送る時。ニコ25。SMTP。ニコッと笑顔でメールを送信です。 ニコッと25SMTP、はい。そして受け取る時。110番POP3。メールが届くのを110番で待つ。 あはは。110番で待つ。送受信でストーリーになってて面白いですね。そうなんです。最後にインターネットの住所録、DNS。 これはちょっと皮肉が効いてます。ゴミ53DNS。ドメイン名はゴミじゃない名前解決。 ゴミ53番、これはインパクトがすごい。一度聴いたら絶対忘れないですね。でしょう。ありがとうございます。いや、これなら覚えられそうです。 やっぱりIPアドレスは住所、ポート番号は部屋番号。このイメージが土台にあるとスッと入ってきますね。 ええ、そのイメージさえあればもう半分以上理解したようなものです。ですが実はこれでもまだ物語の半分しか話していないんですよ。え、どういうことですか?半分? はい。今までの話って全部サーバー側、つまり建物側の話でしたよね。ああ言われてみればそうです。でも通信って常に双方向じゃないですか。 あなたがウェブサイトを見る時、あなたのパソコンもサーバーと会話をしています。サーバーが80番窓口で待っているのは分かりました。 じゃああなたのパソコンは一体何番の窓口から話しかけていると思いますか?えっと、考えたこともなかったです。僕のパソコンにもポート番号があるんですか。 80番から80番に話しかけるんじゃないんですね。もしそうだと、例えばヤフーを開くタブもグーグルを開くタブも全部80番から話しかけることになってしまいます。 あ、そっか。そうなるとサーバーからの返事がどっちのタブ宛のものか分からなくなっちゃいますよね。確かにごちゃごちゃになっちゃう。 そこであなたのパソコンは通信を始める時に1024番以降の予約されていない空き番号を一時的に使うんです。ほう、一時的に。 ええ。これをエフェメラルポートと言います。エフェメラル、儚いとか一時的なっていう意味でしたっけ。その通りです。 例えばヤフーを開くタブは49152番窓口を使う。グーグルを開くタブは49153番窓口を使う。 サーバー側はそれぞれのリクエストがどの窓口から来たか分かっているので、ヤフーのデータは49152番さんへ、グーグルのデータは49153番さんへと正確に返事を返せるんです。 うわあ、なるほど.。そういうことか。自分のパソコンの中で通信の数だけ臨時の受付窓口が作られてたってことですか。 サーバーっていう大きなビルの固定窓口と自分のPCの臨時窓口の間で会話が成り立っていたとは。これは面白い。 これで通信の全体像がより立体的になったんじゃないでしょうか。なりました、なりました。でもう一段階解像度を上げてみましょうか。 窓口が決まったとして、そこでの会話の作法も重要になるんです。以前TCPとUDPという通信プロトコルの話をしましたよね。 はい。もちろん覚えています。確実性を重視する電話みたいなTCPと、スピード重視で送りっぱなしの手紙みたいなUDP。まさにそれです。 実はどの窓口でどの作法を使うかも大体決まってるんですよ。ほう。例えば先ほど出てきたウェブサイトの窓口、80番や443番。 ウェブページを構成するデータが途中で抜け落ちたり、順番が入れ替わったりしたら困りますよね。それは困りますね。画像がぐちゃぐちゃになったり、 文章が意味不明になったりします。ですからウェブ通信ではデータの到着確認をきっちり行う確実性の高いTCPという作法が使われます。なるほど。 一方で住所録を引くだけのDNS。53番窓口はどうでしょう。これはとにかく早く答えが返ってきてほしい。 確かにウェブサイト開くたびに住所検索で何秒も待たされたらもうストレスですよね。そうですよね。なのでDNSでは主に 確認応答を待たずにどんどん送るスピード重視のUDPが使われることが多いんです。なるほどなあ。少し前に自宅のネットワークで特定のオンラインゲームがつながらなくなったことがあって。 はい。半日くらい悩んだんですけど、結局原因はそのゲームが使う特定のUDPポートからの通信をルーターがブロックしてたっていう単純なものでした。 ああ、確実性よりもリアルタイム性が命のゲームはUDPを使うことが多いんですよ。なるほど。これで全部つながりました。 ただの数字の羅列だと思ってたものがそれぞれにちゃんと役割があって、さらには作法まであったとは。 つまりインターネットの宛名書きを完成させるには、どこにIPアドレス、どうやってTCP/UDP、そしてどの窓口で ポート番号というこの3つの情報が必要だったということですね。素晴らしいまとめです。まさにその3セットが揃って初めて データは迷子にならずに目的地に届くわけです。いや、今日は本当にすっきりしました。IPアドレスという住所を頼りに建物の前まで行って、 ポート番号という部屋番号を伝える。これで目的のサービスにデータを届けられるということでしたね。完璧な要約です。 リスナーの皆さんももし今日覚えることが多すぎると感じたらこれだけは持ち帰ってください。IPアドレスは住所、ポート番号は部屋番号。 この基本イメージがすべての応用への扉を開いてくれます。素晴らしいですね。では最後に思考の種を一つ、リスナーの皆さんに。 お願いします。今回は世界共通の予約席であるウェルノウンポートについて話しましたよね。でもシステム管理者やあるいはハッカーは このお約束を逆に取ることがあります。例えばサーバーへの遠隔ログインでよく使われる22番ポート。ここは世界中の攻撃者が常に狙っている窓口です。 ああ、知られているからこそ狙われやすい。ええ。だからあえてその22番窓口を閉鎖して、代わりに誰も知らないような、 例えば22222番みたいな特殊な番号でこっそり裏口を開けておく、なんていうセキュリティ対策があったりするんです。へえ、 このポート番号というお約束をどう守り、時にはどうやって裏をかくか。そこにはインターネットの利便性と安全性をめぐる 終わりのない駆け引きの世界が広がっているんです。あなたが普段使っているオンラインゲームやビデオ通話なんかも もしかしたらそんな裏口を使っているのかもしれませんよ。

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