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ファイアウォールの哲学デフォルトディナイの原則

5分55秒 | NWセキュリティFE

基本情報技術者試験の頻出テーマを解説した音声コンテンツです。

トランスクリプト(字幕テキスト)

あなたが毎日使っているインターネットの世界をですね、一つのお城だと考えてみてください。はい、お城。そのお城には大事な情報っていう宝物がたくさんある。 で、その入り口には招かれざる客を阻む門番が立っていると。ええ、それが今回のテーマであるファイアウォールなんですね。 今日はこの優秀な門番がひっきりなしにやってくる膨大な通信の中から、何を通して、何を拒否するのか、 その判断の核心に迫っていきたいんです。面白いテーマですね。その仕組みの中心にあるのが、パケットフィルタリングという考え方だそうです。 この門番はお城に入ろうとする通信、つまりパケットについている、まあ、伝票みたいなものを見て判断してるんですよね。ええ、その通りです。 でも、素朴な疑問なんですけど、その伝票って偽造されたりしないんでしょうか。ああ、なるほど。例えば、悪意のある人が、私はお城の仲間ですよって嘘の住所を書いてたら、 門番はそれを見抜けちゃうものなのかなって。それはあの、非常に鋭い指摘ですね。あ、そうですか。ええ。実はですね、門番が見ているのは偽造が極めて難しい情報なんです。 ほう。手書きの住所というよりは、そうですね、郵便局の消印とか、配送システムの追跡番号に近いイメージですね。 なるほど。具体的には主に4つの情報を見ています。まず、送信元と宛先のIPアドレス。これは通信の世界の住所。はい。 次にプロトコル。これはTCPとかUDPとか通信の手順です。手順。そして最後にポート番号。 これはお城の中のどの部署宛かを示す、まあ、部屋番号みたいなものです。ああ、なるほど。これらの情報って、通信の仕組みそのものに組み込まれてるんで、簡単には偽造できないんですよ。 なるほど。偽造されにくい情報を組み合わせることで、確実な身元確認をしてるわけですね。そういうことです。その4つの情報を使ってルールを作ると。 でも、そのルール自体に性格みたいなものってあるんですか。性格、ですか。ええ、例えばすごく厳しい門番もいれば、まあちょっと甘い門番もいる、とか。 まさにその通りで、その性格こそがセキュリティの要なんです。うん。ここで登場するのが、デフォルト・ディナイという考え方です。 デフォルト・ディナイ。ええ。これは非常に厳格な性格の門番です。文字通り、許可したもの以外は全て拒否という姿勢を指すんですね。 許可したもの以外は全て拒否。それはかなり厳しいですね。ええ。厳しいものだけを拒否するっていう、もうちょっと柔軟な門番じゃダメなんですか。 それだとですね、門番が知らない新しい手口、つまり未知の攻撃に対応できないんです。ああ、怪しいリストに載ってないものは全部通してしまうことになる。 なるほど。それよりも、知っている安全な仲間リストに載っている通信以外は、たとえ怪しく見えなくても全員止める。この方がはるかに安全なんですよ。 確かに。そして、このデフォルト・ディナイという考え方は、単なる技術設定に留まらないんです。と言いますと。 これは未知のものをどう扱うかという、セキュリティ哲学の根幹に関わる問題なんですね。楽観的に知らないものは、まあ大丈夫だろうと考えるか、 それとも現実的に知らないものはまず脅威とみなすと考えるか。ファイアウォールは後者を選んでいるわけです。うーん、シンプルで強力なのはわかります。 でもそのデフォルト・ディナイ、厳しすぎませんか。はい。例えば本当に必要な通信、新しく取引を始めた会社の担当者からの連絡まで間違ってブロックしちゃって、 ビジネスが止まる、なんてことにもなりかねないですよね。おっしゃる通りです。そこには常にトレードオフが存在します。 トレードオフ。セキュリティを固めれば利便性は下がるし、利便性を追求すればセキュリティは甘くなる。ああ、なるほど。 だからこそ、どの通信を許可リストに加えるのか、その管理が非常に重要になります。ですが、一度でも敵の侵入を許してしまった時の被害の大きさを考えれば、 多少の不便は受け入れてでも、原則としてすべて拒否するという激しい姿勢を貫くほうが、結果としてお城全体を守ることになる。 それが現代のネットワークセキュリティの基本的な考え方なんです。なるほど。利便性とのバランスを取りつつも、根本には疑わしきはすべて拒否っていう厳しい哲学があるわけですね。 ええ。では今回の探求をまとめてみましょうか。ファイアウォールはネットワークというお城の門番であると。はい。その判断方法は IPアドレスやポート番号といった偽造しにくい情報を見るパケットフィルタリング。そうですね。そして最も重要な心構えが、 許可したもの以外はすべて遮断するというデフォルト・ディナイの哲学であると。こういうことですね。その通りです。完璧なまとめですね。ありがとうございます。 最後にですね、あなたに一つ思考の種を投げかけたいと思います。お、何でしょう。ネットワークの世界では、許可したもの以外はすべて拒否するのが安全の基本でしたよね。 はい。では、もしこの原則を私たちが日々オンラインで受け取る、あの膨大な情報に対して適用するとしたら、あなたにとって何が見えてくるでしょうか。 情報をデフォルト・ディナイで。ええ。それはつまり、自分が信頼すると決めた情報源以外は、まず疑ってかかるということでしょうか。 そういう見方もできますね。うーん、フェイクニュース対策にはなりそうですけど、一方で自分の世界を狭めてしまうフィルターバブルの問題にも繋がりそうです。 何を許可して、何を拒否するのか、その基準をどう決めるのか。はい。これはネットワークだけの話じゃないと、非常に考えさせられますね。

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