クリティカルパスで大晦日と仕事の遅れを防ぐ
15分13秒 | PMスケジュールFE
基本情報技術者試験の頻出テーマを解説した音声コンテンツです。
トランスクリプト(字幕テキスト)
こんにちは。ザディープダイブへようこそ。さて、えーともうすぐ大晦日ですよね。 やる事が多すぎて、買い物、料理、大掃除、一体どこから手をつけていいか分からないみたいな。 頭の中ではやる事リストは完璧なのに、いざ始めようとすると、なんかこう体が固まってしまう、そんな経験ありませんか? 今回私たちが分析するのは、まさにそんな状況を解決するヒントが詰まった資料なんです。プロジェクトマネージメントの専門用語であるクリティカルパスという概念を、大晦日の準備という非常にこう身近な例で解説している対話形式のテキストなんです。 今回のミッションはですね、この一見難しそうなクリティカルパスっていう考え方の本質をあなたと一緒に解き明かして、あなた自身の計画とかタスク管理にすぐ役立つ思考の武器をこう手に入れてもらうことです。 まさにそうですね。多くのタスクがこう複雑に絡み合ってて、 同時に進行するのが当たり前の現代において、何が本当に締め切りに直結する重要な作業で、何に少し余裕があるのか。 この2つを見極めるスキルっていうのは、仕事だけじゃなくて、日常生活のあらゆる場面で非常に強力な武器になりますからね。 ただ闇雲に頑張るんじゃなくて、どこに力を集中させるべきかを知るための、いわば戦略の地図を手に入れるようなものですね。 戦略の地図。いい言葉ですね。ということは、もしその地図が間違っていたら、全く違う場所にたどり着いてしまう危険もあると。 おっしゃる通りです。 では早速その地図を慎重に広げていきましょう。資料の登場人物も私たちと同じように 大晦日の準備を前に固まってます。リストは完璧なのにどう動けばいいか分からないと。 ええ。で、そこで解決策としてプロジェクトマネージメントって言葉が出てくるんですけど、 多くの人が資料の登場人物と同じようにこう思ってしまうんじゃないでしょうか?あの丸と矢印が たくさん並んだいかにも難しそうの図でしょと。ああ、分かります。 見てるだけで苦手意識が湧いてくる、あの複雑そうな図です。 まずはこの図の正体を解き明かしていきましょうか。 その苦手意識はよく分かります。なんか専門的に見えすぎますからね。でもあの図の本質っていうのは驚くほどシンプルで、 物事の依存関係と流れを、まあ、可視化することにあるんですよ。 依存関係と流れ。 ええ。つまりこれをやらなければ次は始められないっていう繋がりを 一本の線で結んでいるだけなんです。 例えば、料理で野菜を切るっていう作業が終わらないと、野菜を炒める作業は始められないですよね。 はい、それはそうですね。 その当たり前の前後関係を図にしているだけと考えると、少しハードルが下がりませんか? なるほど。言われてみれば当たり前のことですね。 Aが終わらないとBが始まらないっていうのを線で繋いでいるだけか。 そう考えると少し親しみが湧いてきます。 そしてその図を使って見つけ出すのが今回の核心的なアイデア、クリティカルパスなんですね。 資料の中でこの言葉は非常にシンプルに定義されています。クリティカルパスとは複数の作業が 並行して進む時、一番時間がかかるルートのことです。 正直に言っていいですか?これなんか直感に反するんですよ。 一番時間がかかるルートが重要だと言われても、私の頭は「いやいや、効率化のためには最短ルートを 探すべきだろう」って叫んじゃうんです。なぜ一番長い方がそんなに重要なんですか? そこがこの概念の最も面白く、そして最も重要なポイントなんです。ほう。 その逆説にこそプロジェクト管理の本質が隠されています。考えてみてください。 複数の作業を同時に進めて、全ての作業が終わった瞬間にプロジェクトが完了するとしますよね。 ええ。その完了の瞬間を決めているのは一体どの作業でしょうか。 一番早く終わった作業ではないですよね。ああ、そうか。 最後に終わった作業ですね。 そう。最後に終わった作業が完了した瞬間、それがプロジェクト全体の完了時間になります。つまり開始から終了まで 最も時間がかかっている一連の作業。この最も長い道のりこそがプロジェクト全体が完了するた めに最低限必要な時間を決定づけているんです。はあ。 鎖全体の強さが一番弱い輪っかで決まるのに似ていますね。 だからこそこのルート上の作業が1つでも遅れると、プロジェクト全体のゴールテープがその分だけ遠のいてしまう。 まさにクリティカル、致命的な、重大なな道筋というわけです。 なるほど。全体のスピードは一番遅い部分に引っ張られるということなんですね。 一番時間がかかるルートがプロジェクト全体の最短完了時間を決めてしまう。いやあ、この逆転の発想は本当に面白い。腑に落ちました。 そしてこの概念が本当に体感できるのがここからです。資料に出てくる お餅とお茶の例え話が本当に絶妙なんです。 ここに2つのタスクがあります。一つはお餅を焼く。これには5分かかります。 5分。もう一つはお茶を入れる。これには3分かかります。さて、あなたならどうしますか? おそらく2つを同時に始めますよね。ええ、そうしますね。 コンロでお餅を焼きながら同時進行で夜間でお湯を沸かしてお茶を入れる。そうすると3分後にはお茶が入れ終わります。 でもまだお餅は焼いている最中です。そしてお茶ができてから2分後、つまりスタートから5分経った時点でお餅が焼き上がる。 この瞬間ようやくお餅とお茶の準備というプロジェクトが完了するわけです。つまりこのプロジェクトの最短完了時間は5分。 これは時間のかかるお餅を焼く作業に完全に依存している。これがクリティカルパスです。 素晴らしい説明です。そしてその例を使うと、もう一つの重要な専門用語が非常にクリアに理解できるんですよ。 それが遊びの時間、英語ではフロートとかスラックとも呼ばれるものです。遊びの時間。ええ。 まあ、一般的にはバッファーという言葉の方が馴染みがあるかもしれませんね。 先ほどの例で全体の完了時間は5分でした。 これはお餅を焼く時間と同じです。はい。 ではもう一方のお茶を入れる作業を見てみましょう。この作業自体は3分で終わります。全体の完了時間である5分からこの作業にかかる3分を引くと、5-3で2分間の余裕が生まれます。 2分。 これが遊びの時間です。この2分間の遊びが何を意味するかというと、お茶を入れる作業は開始が最大で2分遅れても、 プロジェクト全体の5分で完了という目標には何の影響も与えないということ。ああ、なるほど。 お餅を焼き始めてから2分経って、あ、お茶入れるの忘れてたって慌てて準備を始めても、そこから3分で終わるから、ちょうどお餅が焼き上がる5分後に間に合うわけですね。 その通りです。一方で、お餅を焼く作業にはこの遊びが全くありません。5分-5分で0です。 開始が1分でも遅れれば全体の完了も1分遅れる。この遊びの時間が0であることこそが、クリティカルパス上にある作業の最大の特徴なんです。 ここでさらに理解を深めるために一つ質問です。もしもう一つタスクが増えたらどうなりますか? 例えばテーブルを拭いてお箸を並べるという作業。これは1分で終わるとします。 非常に良い質問ですね。その場合テーブルを拭く作業は1分で終わります。全体の完了時間は5分ですから5-1でこの作業には4分間もの遊びの時間があることになります。4分も。 ええ。つまりお餅を焼き始めてから4分後までに終わらせれば全く問題ない。こうしてタスクが増えてもどれがクリティカルでどれにどれだけ余裕があるかが一目瞭然になるわけです。 面白いなあ。ではもう一つ意地悪な質問を。もしお茶を入れるのに手惑ってしまって 予想外に6分かかってしまったらどうなるんですか? ああ、そこがこの手法のダイナミックで面白いところです。その瞬間クリティカルパスがお餅を焼くからお茶を入れるに乗り移るんですよ。 え、乗り移る?ええ。今度は6分かかるお茶の準備がプロジェクト全体の時間を支配することになります。お餅を焼く5分の作業には逆に1分の遊びが生まれる。 状況の変化に応じて最も注意すべきクリティカルパスは変わりうる。だからこそ常に地図全体を眺めておく必要があるんです。 なるほど。クリティカルパスは固定されたものではなく状況によって変わる生き物のようなものなんですね。いや、これは奥が深い。 ではこの考え方が私たちの実生活にとって具体的にどう役立つのか、お餅の話からもっと複雑な現実に移していきましょう。 ええ。例えば仕事のプレゼン準備で考えてみましょうか。タスクは大きく分けて3つ。1、データ分析。2、分析結果を元にしたスライド作成。3、スライドのデザイン調整。それぞれ1、2、3日、2に2日、3に1日かかるとします。 そして依存関係がありますね。データ分析1が終わらないとスライド作成2は始められない。その通りです。 一方でデザイン調整3はスライドの中身さえ固まれば2の作業と並行してデザイナーにお願いできるかもしれない。ああ、なるほど。この場合クリティカルパスは明らかですね。データ分析3日間、スライド作成2日間という合計5日間の連続した作業です。 これがこのプレゼン準備プロジェクトの最短完了時間を決めています。ということは、このプロジェクトのマネージャーであるあなたの最大の仕事は、 何があってもデータ分析を3日で終わらせること、そしてすぐにスライド作成に着手すること、この2点に集中することになるわけですね。 デザイン調整に多少時間がかかっても全体が5日で終わるならまだ遊びの範囲内だと。まさに。 限られた時間、そして何よりあなたの貴重なエネルギーや集中力をどこに最も効果的に投下すべきかを見極めるための極めて実践的な戦略なんです。 どのタスクの遅れが致命傷になり、どのタスクには少し柔軟性を持たせられるのか、それを可視化する力と言えるでしょう。いやあ、本当にそうですね。 以前引っ越しの準備で痛い目をみたことがあるんです。ひたすら目の前の荷造りに 集中して、それも完璧に進んでいたんですが、一番重要な電気、ガス、水道の解約手続きっていうタスクを後回しにしていたんです。 ああ、ありがちですね。 締め切りを過ぎてから気づいて、後で大変な追加料金を払う羽目になりました。 今思えばあれこそがまさに遊びがゼロのクリティカルパスだったんですね。 それは典型的な、そして非常に分かりやすい失敗例ですね。多くの人が目に見える物理的な作業、まあ、荷造りなんか に気を取られて、目に見えないけれど重要な手続き、ライフラインの解約とか、その重要性を見落としてしまう。 クリティカルパスを意識していれば、何よりも先に電話を1本かけるべきだったということが分かったはずです。 本当に おっしゃる 通り です 。 耳が痛い 。 この考え方 、 仕事 や 引っ越し み た い な 大 き な プ ロ ジ ェ ク ト だ け じ ゃ な く も っ と 身 近 な こ と 、 例 え ば 週 末 の バ ー ベ キ ュ ー の 計 画 と か に も 使 え そ う で す ね 。 も ち ろ ん 使 え ま す よ 。 会 場 の 予 約 と 参 加 者 へ の 連 絡 は 最 初 に 行 う べ き ク リ テ ィ カ ル パ ス で し ょ う ね 。 こ れ が 遅 れ る と す べ て が 始 ま り ま せ ん か ら 。 確 か に 。 一 方 で 当 日 の 買 い 出 し リ ス ト の 最 終 決 定 は 前 日 ま で な ら 遊 び が あ る か も し れ な い 。 で も 肉 の 仕 込 み は 前 日 に や ら な い と 間 に 合 わ な い 。 こ れ は ま た ク リ テ ィ カ ル な タ ス ク で す 。 こ の よ う に 日 常 の イ ベ ン ト も 分 解 し て 考 え る 癖 を つ け る と 驚 く ほ ど ス ム ー ズ に 物 事 が 進 む よ う に な り ま す よ 。 な る ほ ど 。 こ の 考 え 方 理 論 上 は 完 璧 に 聞 こ え ま す が 、 実 際 に や っ て み る と う ま く い か な い こ と も あ り そ う で す 。 人 々 が こ の ク リ テ ィ カ ル パ ス 法 を 使 お う と し て 陥 り が ち な 罠 み た い な も の は あ る ん で し ょ う か 。 い い 視 点 で す ね 。 い く つ か 典 型 的 な 落 と し 穴 が あ り ま す 。 一 つ 目 は 最 も 基 本 的 で す が 、 見 積 も り の 甘 さ で す 。 見 積 も り 。 え え 。 ガ ー ベ ー ジ イ ン 、 ガ ー ベ ー ジ ア ウ ト 、 つ ま り ゴ ミ を 入 れ れ ば ゴ ミ し か 出 て こ な い と い う 言 葉 が あ る よ う に 各 タ ス ク に か か る 時 間 の 見 積 も り が 不 正 確 だ と 導 き 出 さ れ る ク リ テ ィ カ ル パ ス も 全 く 信 頼 で き な い も の に な り ま す 。 こ の 作 業 は 3 日 で 終 わ る は ず み た い な 希 望 的 観 測 は 禁 物 で す ね 。 確 か に 。 地 図 の 距 離 表 示 が 出 た ら め だ っ た ら 目 的 地 に 着 け ま せ ん も の ね 。 二 つ 目 は 隠 れ た 依 存 関 係 の 見 落 と し で す 。 あ あ 。 自 分 ひ と り で 完 結 す る タ ス ク だ と 思 っ て い た ら 、 実 は 他 部署 の 承 認 が 必 要 だ っ た と か 。 先 ほ ど の 引 っ 越 し の 例 で い え ば 、 荷 造 り と ラ イ フ ラ イ ン 解 約 は 一 見 無 関 係 に 見 え ま す け ど 、 引 っ 越 し 完 了 と い う ゴ ー ル に 対 し て は 両 方 と も 必 須 の タ ス ク じ ゃ な い で す か 。 は い 。 そ う で す 。 こ う し た 見 え な い 繋 が り を 洗 い 出 し き れ て い な い と 、 計 画 は 簡 単 に 破 綻 し ま す 。 う わ あ 。 そ れ も あ る あ る で す ね 。 最 後 に も う 一 つ く ら い や り ま す か 。 え え 。 最 後 は コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 不 足 で す 。 特 に ク リ テ ィ カ ル パ ス 上 の 作 業 が 複 数 の 担 当 者 に ま た が っ て い る 場 合 で す ね 。 自 分 の 作 業 が 終 わ っ た ら 、 次 の 担 当 者 に 「 終 わ り ま し た よ 。 あ な た の 出 番 で す 」 と 明 確 に 伝 え な い と 、 バ ト ン が 空 中 に 浮 い た ま ま 時 間 が 過 ぎ て し ま う 。 あ あ 、 バ ト ン パ ス が 。 そ う で す 。 ク リ テ ィ カ ル パ ス 上 の 遅 れ は 1 分 1 秒 が 全 体 の 遅 れ に 直 結 し ま す か ら 、 こ の バ ト ン パ ス は 極 め て 重 要 で す 。 そ し て 最 後 に こ の 考 え 方 を さ ら に 一 歩 深 め る た め に あ な た 自 身 で 考 え て み て ほ し い 、 ま あ 、 示 唆 に 富 ん だ 問 い を 一 つ 投 げ か け た い と 思 い ま す 。 今 回 の 資 料 は 計 画 に お け る 遊 び が 0 、 絶 対 に 遅 れ ら れ な い 道 を 見 つ け る 方 法 を 教 え て く れ ま し た 。 こ れ は 効 率 化 と 納 期 順 守 の た め の 非 常 に 強 力 な ツ ー ル で す 。 で す が 、 こ こ で 一 つ あ な た 自 身 の 心 に 問 い か け て み て ほ し い こ と が あ る ん で す 。 あ な た は 普 段 の 計 画 の 中 で 本 当 は 少 し 遊 び が あ る は ず な の に 精 神 的 に こ れ は ク リ テ ィ カ ル だ と 思 い 込 ん で し ま っ て い る 作 業 は あ り ま せ ん か 。 全 て の タ ス ク に 遊 び の 時 間 0 の プ レ ッ シ ャ ー を 自 分 で か け て し ま っ て 、 不 必 要 に 自 分 を 追 い 詰 め て は い な い で し ょ う か 。 完 璧 な 資 料 を 作 る た め に 締 め 切 り ぎ り ぎ り ま で デ ザ イ ン の 微 調 整 に こ だ わ り 続 け て し ま う 。 で も 本 当 に ク リ テ ィ カ ル な の は 7 割 の 完 成 度 で も い い か ら 早 く 次 の 人 に 渡 す こ と だ っ た と い う こ と は な い で し ょ う か 。 逆 に い つ も 後 回 し に し て い る さ さ い な タ ス ク 、 例 え ば 経 費 精 算 と か 簡 単 な 報 告 メ ー ル と い っ た も の が 、 実 は 他 の 人 の 仕 事 を 止 め て し ま っ て い て あ な た の チ ー ム や 組 織 全 体 の ス ケ ジ ュ ー ル を 静 か に 支 配 し て い る 本 当 の ク リ テ ィ カ ル パ ス だ っ た と い う こ と は な い で し ょ う か 。 何 が 本 当 に ク リ テ ィ カ ル な の か 。 そ れ を 見 極 め る 目 は プ ロ ジ ェ ク ト だ け で な く 私 た ち の 心 の 余 裕 を も 左 右 す る の か も し れ ま せ ん 。
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