フォールトトレラント設計
6分03秒 | ハードウェア基礎FE
基本情報技術者試験の頻出テーマを解説した動画コンテンツです。
トランスクリプト(字幕テキスト)
どうも。みなさんの周りにあるものって、実は壊れることが大前提でデザインされてるもの結構あるんですよ。知ってました? 今回は、そんな万が一の時でも動き続けてくれる、めちゃくちゃ頼もしい設計思想。その秘密にグッと迫っていこうと思います。 さて、じゃあ早速なんですけど、みなさんにちょっと想像してみてほしいんです。今、飛行機に乗って空を飛んでるとしますよね。 で、もしそのエンジンのひとつが急に止まっちゃったら…ひっ、どうなっちゃうと思います? まさかそのまま落ちちゃうんでしょうか。 実はですね、答えは「墜落しない」。これびっくりじゃないですか。 そう、飛行機ってエンジンのひとつくらい止まっても、ちゃんと飛び続けられるように設計されてるんです。 この、何があっても止まらない、動き続けるっていう、もう本当にすごい設計思想。これがまさに今日のメインテーマになります。 はい。これ、専門的な言葉で言うと「フォールトトレランス」と言います。 日本語にすると「耐故障性」ですね。まあ文字通り、フォールト、つまり故障とか障害にトレラント、つまり寛容になろう、耐えようぜってことなんです。 飛行機の例でいえば、残ったエンジンだけで、ちゃんと一番近い空港まで安全にたどり着ける。いやー、すごいですよね、本当に。 このフォールトトレランスの精神を一言で表すと、もうまさにこれ。「壊れてもドンと来い!」。 故障をビクビク怖がるんじゃなくて、「いや、故障はまあ起きるもんでしょ」ってどっしり構えて、それでもシステム全体は大丈夫なようにしっかり備えておく。 うーん、なんとも心強い考え方じゃないですか。 そうなんです。ここでのゴールは、とにかく動き続けること。だって、そもそも絶対に壊れない機械なんて、まあ作るのが不可能ですよね。 だから、「じゃあ壊れたときにどうやって動き続けさせるか」っていう風に発想をガラッと変えるわけです。 例えば、バックアップを用意しておくとか、別のシステムに切り替えるとか。なんだか上手いチームプレーみたいですよね。 でもちょっと考えてみてください。どんなときでも動き続けるのが一番いいんでしょうか。 時には、逆の発想も大事になってきます。そう、いかに安全に止まるか。 今度は、このもうひとつの賢い設計思想を一緒に見ていきましょう。 はい、それがフェイルセーフです。これは、何かトラブルが起きたぞっていうときに、被害が大きくならないように システムを一番安全な状態にしてピタッと停止させるっていう考え方ですね。 うん。とにかく安全第一。それがフェイルセーフの鉄則なんです。 ゴールは、さっきとは逆で、安全に止まること。これすごく身近な例があるんですよ。信号機です。 ちょっと想像してほしいんですけど、もし信号機が壊れて、交差点の信号が全部青になったら…いやーもう考えただけで怖ですよね。大事故です。 だから、信号機って壊れたときは一番安全な状態、つまり全部赤になるように作られてるんです。 交通はストップしちゃいますけど、事故るよりは全然マシですよね。 こうやってふたつを並べてみると、違いがすごくクリアになりますよね。左のフォールトトレラントは飛行機みたいに「とにかく動き続けろ」っていうミッション。 で、右のフェイルセーフは信号機みたいに「危ないなら安全に止まれ」っていうミッション。 どっちが良いとか悪いとか、そういう話じゃなくて、場面場面でどっちの考え方が大事かっていうのを使い分けるわけですね。いやー、これ、奥が深いですよね。 さて、ここまで機械が壊れたときの話しをしてきましたけど、システムの問題って機械の故障だけじゃないですよね。 そう、私たち人間のうっかりミス。これも結構あります。じゃあ設計の考え方は僕たちのこういうミスにどう立ち向かうんでしょうか。 そこで出てくるのが、このフールプルーフです。これ、直訳すると「お馬鹿さんでも大丈夫」みたいな、ちょっと面白い言葉なんですけど。 要は、僕たちユーザーが間違った操作をしちゃっても、システムが壊れたり危ないことになったりしないように、あらかじめ防いでくれる設計のことなんです。 誰が使っても大丈夫っていう、ある意味すごく優しい思想ですよね。 このフールプルーフの目的は、もうシンプルに人間のミスを防ぐこと。一番わかりやすい例はたぶんみなさんの家にもある電子レンジですね。 チンしてる最中に、間違えてガチャっとドアを開けちゃっても、ちゃんと止まりますよね。あれがまさにフールプルーフ。 僕たちがうっかり変な使い方をしても、絶対に危なくないようにしてくれてるわけです。 はい、というわけで、ここまで三つの考え方を見てきました。 最後に、この「もしも」に備えるための設計思想をまとめてスッキリ整理してみましょうか。 この表を見れば、今日の話がバッチリ頭に入ると思います。まず、機械が壊れたときにどうするっていう備えがふたつ。フォールトトレラントとフェイルセーフですね。 フォールトトレラントは「動き続ける」。フェイルセーフは「安全に止まる」。で、今度は人間のミスに備えるのがフールプルーフ。 これはそもそも「ミスできないようにする」。この三つの眼鏡をかけて周りを見てみると 「あー、だからこの製品はこういう作りになってるんだ」っていう発見があって、結構面白いですよ。 はい、というわけで、今回の解説はここまでになります。最後に、みなさんにちょっとしたクイズです。 みなさんの身の回りにある「もしも」に備える設計、ほかにどんなものがあるか探してみてほしいんです。例えばですけど、車のエアバッグ。 これって、今日話した三つのうち、どれに当てはまると思いますか? ぜひぜひ、日常に隠れた賢いデザイン、探してみてくださいね。
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